酔古堂剣掃-醒部[82]
原文
眉睫纔交。夢裡便不能張主。眼光落地。死去又安得分明。
書き下し文
現代語訳・抄訳
わずかでもまぶたを閉ずれば、夢の中に落つ。
人、夢に在りては自己たるを得ず。
生前に自己を知らず、死後にどうして自己を知らん。
- 出典・参考・引用
- 塚本哲三編「酔古堂劒掃・菜根譚」27/315,笹川臨風(種郎)校「酔古堂剣掃訳註」26/385
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備考・解説
二宮尊徳曰く「人、死して仏となると思うは
人生は夢幻の如し。
人々、生を受けて世を渡るも、醒めずして死す。
語句解説
- 眉睫(びしょう)
- まゆとまつげ。非常に近いところ。さしせまっている様。
- 張主(ちょうしゅ)
- 主張。自分の意見を表明すること。
- 分明(ぶんめい)
- はっきりする。他のものと区別して明らかなこと。
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