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酔古堂剣掃-醒部[77]

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原文

金帛多。只是博得垂死時子孫眼涙少。不知其他。知有争而已。金帛少。是博得垂死時子孫眼涙多。亦不知其他。有哀而已

書き下し文

金帛きんぱく多ければ、只だ是れ垂死すいしの時、子孫のまなこに涙少なきを博し得て、其のを知らず、争ふ有るを知るのみ。
金帛きんぱく少なければ、只だ是れ垂死の時、子孫のまなこに涙多きを博し得て、亦た其の他を知らず、哀しみ有るのみ。

現代語訳・抄訳

財産多ければ、ただこれまさに臨終の時、子孫の眼は涙を少し溜めるばかりで、その他は知らず、財産に眼を光らせ心を奪われる。
財産少なければ、ただこれまさに臨終の時、子孫の眼は涙を溜めるばかりで、その他は知らず、哀しみに耽りて終う。

出典・参考・引用
塚本哲三編「酔古堂劒掃・菜根譚」26/315,笹川臨風(種郎)校「酔古堂剣掃訳註」25/385
関連タグ
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古典
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語句解説

垂死(すいし)
臨終のとき。瀕死のとき。死にかかるとき。垂は「たれ」て土に達せんとする状態をいい、まさにそうならんとする意がある。
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