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酔古堂剣掃-醒部[71]

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原文

人之嗜名節。嗜文章。嗜遊侠。如好酒然。易動客氣。當以徳性消之。

書き下し文

人の名節をたしなみ、文章を嗜み、遊侠ゆうきょうを嗜むは、酒を好むが如く然り。
客気きゃくきを動かし易し、当に徳性を以て之を消すべし。

現代語訳・抄訳

人が名節を欲し、格好良くありたいと願い、男伊達を抱くは、酒を好むが如く当然のことである。
だが、安直に求めて溺れる者少なからず、故に徳性を以てこれを消すべきである。

出典・参考・引用
塚本哲三編「酔古堂劒掃・菜根譚」26/315,笹川臨風(種郎)校「酔古堂剣掃訳註」24/385
関連タグ
酔古堂剣掃
陸紹珩
古典
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備考・解説

そうでありたいと理想を抱くは喜ばしきことである。
然れども、行住坐臥、如何なるときも自然にしてそうでなければ、それは本物ではない。
真実らしき嘘ほど危きものはなく、故に名節、文章、遊侠といった外面のものに溺れずして自己の内なる徳性を波及させるのである。
さすれば望むことなくして自然と理想に赴くに至る。
故に孟子曰く「令聞広誉、身に施す。人の文繍を願はざる所以なり」と。

語句解説

客気(きゃくき)
空元気。みせかけの元気。一時的なはやる心。
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