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酔古堂剣掃-醒部[50]

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原文

看中人。在大處不走作。看豪傑。在小處不滲漏。

書き下し文

中人ちゅうじんを看るは、大処たいしょ走作そうさせざるに在り。
豪傑を看るは、小処しょうしょ滲漏しんろうせざるに在り。

現代語訳・抄訳

普通の者を判断するは、大事な所で逸脱せぬかに在る。
豪傑を判断するは、細部に手抜かりせぬかに在る。

出典・参考・引用
塚本哲三編「酔古堂劒掃・菜根譚」23/315,笹川臨風(種郎)校「酔古堂剣掃訳註」19/385
関連タグ
酔古堂剣掃
陸紹珩
古典
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備考・解説

一般人は往々にして右顧左眄し、己というものがない。
故に大事にあって自己を守り、貫き通すべきところを知るかを見る。
豪傑は大事には自己の信念を貫き通すが、往々にして細部に拘らない。
故に細部を閑却して土台を揺るがすことの無きかを見る。
吉田松陰曰く、心は小ならんことを欲し、胆は大ならんことを欲す、と。
漢の高祖、野人的性質にして人を侮るも、張良や蕭何には然らざる趣あり。
真の豪傑の心情を窺い知るべし。

語句解説

走作(そうさ)
逸脱すること。道理から外れること。
滲漏(しんろう)
しみでること。手抜かり。
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