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酔古堂剣掃-醒部[34]

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原文

從冷視熱。然後知熱處之奔馳無益。從冗入閑。然後覺閑中之滋味最長。

書き下し文

冷より熱を視て、然る後に熱処ねつしょ奔馳ほんち益無きを知り、じょうよりかんに入り、然る後に閑中かんちゅう滋味じみ最も長きを覚る。

現代語訳・抄訳

冷たきより熱きを視て、然る後に熱き処に奔走するの益なきを知り、冗長より閑に入り、然る後に閑中の味わい最も深きを覚る。

出典・参考・引用
塚本哲三編「酔古堂劒掃・菜根譚」21/315,笹川臨風(種郎)校「酔古堂剣掃訳註」15-16/385
関連タグ
酔古堂剣掃
陸紹珩
古典
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備考・解説

冷と熱は注釈に「冷は清閑、熱は権勢」とあるように、権勢を得んと奔走することのくだらなさを例える。
閑中の滋味は人間の出来不出来に由る。
大学に「小人閑居して不善を為す」とある如く、くだらない人物なれば閑中の滋味などは到底分らない。
多くは閑に耐えられずして自ら冗へと赴く。
省から遠ざかり、物事を複雑して行き詰まるのも、全て人間の所為であろう。

語句解説

清閑(せいかん)
すがすがしく物静かなこと。俗事にわずらわされない様。
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