酔古堂剣掃-醒部[5]
原文
澹泊之守。須從穠艶場中試来。鎮定之操。還向紛紜上勘過。
書き下し文
現代語訳・抄訳
あっさりして捉われざる心境は、必ず絶頂の時より試み来るべし。
定まりて動ぜざる心境は、むしろ非常の時に向かいて窺い知るべし。
- 出典・参考・引用
- 塚本哲三編「酔古堂劒掃・菜根譚」17/315,笹川臨風(種郎)校「酔古堂剣掃訳註」9/385
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備考・解説
山中鹿之助曰く「願わくば我に七難八苦を与えたまえ」と。
その理由を問われた山中鹿之助は「自らの成長を苦難によって試したいのだ」と述べたという。
絶頂に在りて驕ることなく、非常に在りて動ずるなし。
身を修めし者の一様相である。