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酔古堂剣掃-法部[80]

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原文

不風之波。開眼之夢。皆能增進道心。

書き下し文

風せざるの波、まなこを開くの夢は、皆な能く道心を増進す。

現代語訳・抄訳

穏やかにたゆたう波、はっとするような夢は、人に道心を発起させる。

出典・参考・引用
塚本哲三編「酔古堂劒掃・菜根譚」212/315,笹川臨風(種郎)校「酔古堂剣掃訳註」340/385
関連タグ
酔古堂剣掃
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古典
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備考・解説

風せざるの波は大海原の広大さと寛容さを感じさせる所以と解した。
人は悠々と広がる大海原をみて大自然を感じ、己の卑小さを恥じて已まず。
夢は孔子曰く、吾れ老いたり、周公を夢にみざるなり、と。
理想を抱かば遂に夢みる。
夢みてその偉大さを感ずれば、ますます道を志して已まず。
夢みずして老いたりと慨嘆した孔子の心情を想うべし。

塚本哲三編「酔古堂劒掃・菜根譚」の注釈には
「風せざる波は風の起らざる時より波立つことを観想することにて静中の動を観ずるをいう、
眼を開くの夢は眼を開きながら夢の境を観想することにて動中の静を観ずるをいう」とあるが採らない。
ただし、出典元が不明なのでいずれが妥当かは不明。

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