熊沢蕃山
孝経小解-三才[1]
世人、孝は唯だ父母に事ふる道とす。
今、夫子の教へをきけば、五倫、皆な孝なるのみならず、五等の人の行なふ所も皆な孝なり。
故に孝の甚大なる事を嘆美してかくいへり。
経義行は、天地人の三極の道の
其の外は孝の一理なり。
天に在りては天の道となり、地に在りては地の道となり、人に在りては人の道となる。
一理、三極の道となりたる所の象なり。
天地の大徳を生と云ふ。
人は天地の心を以て心とす。
孝は生理の至実にして、天地人の心なり。
経は
天地
造は無より有に来たり、化は有より無に帰す。
造化をなす者は鬼神なり、鬼神は、
王侯、則りて
猶ほ五穀、
行は善行なり、人は動物なり、動いてやまず、已まざるは善行なり。
- 出典・参考・引用
- 中江藤樹訳、熊沢蕃山(伯継)述「孝経」27/88
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