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酔古堂剣掃-法部[49]
原文
要治世。半部論語。要出世。一巻南華。
書き下し文
治世の要は、半部の論語、出世の要は、一巻の南華あり。
- 出典・参考・引用
- 塚本哲三編「酔古堂劒掃・菜根譚」208/315
- 関連タグ
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- 古典
備考・解説
半部の論語は宋の趙普の故事。
太宗との問答で「半部の論語で太祖の功業を助け、いまは半部の論語で陛下の治世を助けております。論語は天下を太平にするに足るものです」と答えたもの。
南華は荘子のことで南華経と称す。
老荘の学は無為自然で人世を超越する故に出世の要という。
出世は現代にいう昇進などで位を得る類ではなく、その字句の通り、本当に世を超越し飛び出るほどの人をいう。
例えるならば老子や釈迦の如き人。
語句解説
- 趙普(ちょうふ)
- 趙普。北宋の政治家。太祖を補佐して建国に貢献。論語を以て天下を治めたことから「半部の論語」の故事がある。
- 太宗(たいそう)
- 太宗。唐の二代目皇帝。李世民。父の李淵に従って各地の群雄を討伐し、その天下平定に多大な功を挙げた。平定後、玄武門の変で兄の李建成を殺害、父の李淵から帝位を譲位された。その治世は貞観の治として称えられ、国勢は日増しに高まったという。
- 荘子(そうし)
- 荘子。戦国時代の思想家。老子と共に道教の始祖とされ、無為自然を基本とする思想を展開した。
関連リンク
- 荘子
- 中国の戦国時代の宋国に生まれた。生没年は紀元前369-286年と推定さ…
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