- 陸紹珩 >
- 酔古堂剣掃 >
- 法部 >
- 30
- 31
- 32
- 33
- 34
- 35
- 36
- 37
- 38
- 39
- 40
- 41
- 42
- 43
- 44
- 45
- 46
- 47
- 48
- 49
- 50
酔古堂剣掃-法部[40]
原文
作人要脱素。不可存一矯俗之心。應世要随時。不可起一趨時之念。
書き下し文
人を作すには素を脱するを要す、一も俗を矯むるの心を存すべからず。
世に応ずるには時に随ふを要す、一も時に趨くの念を起すべからず。
現代語訳・抄訳
人を興起せしむるには平生の習いより脱するを要し、少しも世俗の習いを矯正するの心を抱いてはならない。
世に応じて事功を為すには時勢に随うを要し、少しも時勢におもねり義理を破るの念を起してはならない。
- 出典・参考・引用
- 塚本哲三編「酔古堂劒掃・菜根譚」207/315
- 関連タグ
- 酔古堂剣掃
- 陸紹珩
- 古典
備考・解説
人が感ずるは自己を以て守る故なり。
決して他を革めんとの気持ちで為すものに非ず。
自然にして感奮興起せしむるは順であり、真の人は時勢を利用するも決しておもねることはない。
自己を存して時勢に通じ、以て天下に大功を為す。
事功を為すに天の時を得るは必要なれども、得る能はざれば特立独行して憂う無し。
その身を修めて完うし、後世の為に絶学を継ぐ。
これ君子というべし。
Page Top