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酔古堂剣掃-法部[34]

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原文

凡事韜晦。不獨益己。抑且益人。凡事表暴。不獨損人。抑且損己。

書き下し文

凡そ事は韜晦とうかいすれば、独り己をえきするのみならず、そもそも且つ人を益す。
凡そ事は表暴ひょうばくすれば、独り人を損するのみならず、そもそも且つ己を損す。

現代語訳・抄訳

およそ物事というものは善悪を兼ね入れて暴かぬでよきは暴かざるべし。
さすれば独り己を益するのみならず、天下人民皆の益となる。
何でも明らかにして甚追するは、独り人を損させるのみならず、自らの損にもなる。

出典・参考・引用
塚本哲三編「酔古堂劒掃・菜根譚」206/315
関連タグ
酔古堂剣掃
陸紹珩
古典
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備考・解説

物事には全てに善きは少なし。
あちらを立てればこちらが立たず、こちらを立てればあちらが立たず。
故に裁量の要は善悪を兼ね受けるを以てす。
善を侮るに非ず、悪を貴ぶに非ず、ただ、甚だ過ぎれば何も立たざるを以てなり。
善悪を兼ね入れ、その志を尽して人を導く、やがては小人も心より革まらん。
君子豹変し、小人面を革むの謂いなり。

語句解説

韜晦(とうかい)
つつみかくすこと。韜はつつむ意、晦はくらます意。
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