酔古堂剣掃-法部[3]
原文
凡事留不盡之意。則機圓。凡物留不盡之意。則用裕。凡情留不盡之意。則味深。凡言留不盡之意。則致遠。凡興留不盡之意。則趣多。凡才留不盡之意。則神満。
書き下し文
凡そ事は不尽の意を留むれば、則ち機、
凡そ物は不尽の意を留むれば、則ち用、
凡そ情は不尽の意を留むれば、則ち
凡そ言は不尽の意を留むれば、則ち
凡そ
凡そ才は不尽の意を留むれば、則ち
現代語訳・抄訳
尽して過ぎざる
これを事において留めば、何時如何なるときも円滑となり、これを物において留めば、その働きに余裕が生じ、これを情において留めば、その味わい深きは全てを包み、これを言において留めば、その致すところ深遠にして測り知れず、これを興において留めば、その趣き多くして世を楽しみ、これを才において留めば、精神満ちて天地に通ず。
- 出典・参考・引用
- 塚本哲三編「酔古堂劒掃・菜根譚」202/315
<< 前のページ | ランダム | 次のページ >> | |