孫武
孫子-軍争[3]
故に諸侯の謀を知らざる者は、
現代語訳・抄訳
故に隣国の謀るところを知らざる者は、あらかじめ友好を結ぶを得ず、地形によりて致すべき所を知らざる者は、軍を興し戦うを得ず、その地に詳しき者を用いざる者は、その地に往くも地の利を得ず。
- 出典・参考・引用
- 山鹿素行注・解「孫子諺義」106-107/183
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備考・解説
大全に云はく、
将為る者は、兵を挙げ国を伐つに、先づ必ず好を隣邦に結ぶ。
一は則ち敵の為に応ずるを恐る、二は則ち其の我を襲ふを恐る、三は則ち途を迂にし其の
但だ其の智謀の出づる所を知らざれば、豫め先づ之と交はらざるなり、と。
山鹿素行曰く、
郷導は所の案内者を云へり。
云ふ心は、少の所にも案内者あらざれば、其の地の利を知ることなし。
地の利を得ざれば、兵のよる所、堅からざるなり。
地の利を得ると云ふの言、味あり。
郷導を得れば迂も直たり、患も利たるなり。
この故に郷導あるときは、山川の険も之れ患ふるに足らざるなり、と。