司馬遷
史記-列傳[李將軍列傳][7-8]
広の右北平に居る、匈奴之を聞くや、号して漢の飛将軍なりと曰ひ、之を避けて数歳、敢えて右北平に入らず。
広、出でて狩するに、草中の石を見、以て虎と為して之を射る。
石に
因りて復た更に之を射るも、終に復た石に入る能はず。
広の居所せし群に虎有るを聞くや、
右北平に居るに及びて虎を射るや、虎
現代語訳・抄訳
匈奴の度重なる侵攻を抑えるために、勇将で名高い李広を右北平に派遣された。
匈奴は李広を漢の飛将軍なりと称賛し、これを避けて数年、右北平へと入らなかった。
ある日、狩りをしていた李広は、草の中の石を虎と見誤って決死の覚悟でこれを射抜いた。
矢は見事に石にあたり、矢じりが突き刺さったのだが、改めて見ると石であった。
石に矢が刺さるものかと不思議に思った李広は、試しに何度か射てみたが、どうやっても刺さらなかった。
李広は虎がいると聞いて、試しにその虎を射てみんと考えた。
右北平に居た虎を射てみたところ、虎が躍り狂って襲いかかったので李広は負傷したが、李広の放った矢は見事に虎を射殺すに至ったという。
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