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朱熹
近思録-存養[5]
震、百里を驚かせども、匕鬯を喪はず。
大震懼に臨みて、能く安んじて自ら失はざる者は、唯だ誠敬のみ。
此れ震に処するの道なり。
現代語訳・抄訳
易経震の卦に曰く、
雷震の遠く百里に轟き人々を驚かすも、祭祀を為す者は匕鬯を落とさず、と。
大いに恐るべき事態に陥りて自己を失わざる者は、唯だ誠敬を持するのみ。
これを震に処するの道という。
- 出典・参考・引用
- 久保天随著「漢文叢書第10冊」253-254/556,塚本哲三編「近思録・伝習録」90/478
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語句解説
- 匕鬯(ひちょう)
- 祭祀に用いるさじと香り酒のこと。
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