1. 陸紹珩 >
  2. 酔古堂剣掃 >
  3. 醒部 >
  4. 7
  5. 8
  6. 9
  7. 10
  8. 11
  9. 12
  10. 13
  11. 14
  12. 15
  13. 16
  14. 17
  15. 18
  16. 19
  17. 20
  18. 21
  19. 22
  20. 23
  21. 24
  22. 25
  23. 26
  24. 27

酔古堂剣掃-醒部[17]

このエントリーをはてなブックマークに追加

原文

天薄我福。吾厚吾徳以迓之。天勞我形。吾逸吾心以補之。天阨我遇。吾亨吾道以通之。

書き下し文

天、我が福を薄くすれば、吾は吾が徳を厚くして以て之をむかふ。
天、我が形を労すれば、吾は吾が心を逸せしめて以て之を補ふ。
天、我が遇をやくすれば、吾は吾が道をとほらしめて以て之を通ず。

現代語訳・抄訳

天が我が福を薄くすれば、吾は吾が徳を厚くしてこれを迎える。
天が我が身を多忙にすれば、吾は吾が心に余裕を持たせてこれを補う。
天が我に偶然を与えれば、吾は吾が為すべきところを心に秘して以てこの偶然を処す。

出典・参考・引用
塚本哲三編「酔古堂劒掃・菜根譚」18/315
関連タグ
酔古堂剣掃
陸紹珩
古典
<<  前のページ  |   ランダム   |  次のページ  >>

備考・解説

遇をやくすの遇は神異のものに遭遇することで、偶然の意。
また、阨はけわしい、くるしいの意。
予期せぬ出来事に遭遇すれば人は己を失いて惑う。
それが善きことであれば有頂天になって我を忘れ、それが悪しきことであれば憂えて以て我を忘る。
ここで惑わざれば君子なり。
君子ならざれば偶然は災厄となる。
なお、注釈には「我が境遇を困難ならしむること」とあるが採らない。

<<  前のページ  |   ランダム   |  次のページ  >>


Page Top