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酔古堂剣掃-醒部[13]

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原文

儉美徳也。過則為慳吝。為鄙嗇。反傷雅道。譲懿行也。過則為足恭。為曲謹。多出機心。

書き下し文

倹は美徳なり。
過ぐれば慳吝けんりんと為り、鄙嗇ひしょくと為り、かへりて雅道がどうやぶる。
じょう懿行いこうなり。
過ぐれば足恭すうきょうと為り、曲謹きょくきんと為り、多くは機心きしんを出だす。

現代語訳・抄訳

倹約は美徳である。
然れども倹に過ぎれば、物をしみばかりで欲深く、心はいやしくなりて却って風雅の道を失う。
謙譲は徳行である。
然れども譲に過ぎれば、へつらいとなり、細部を過剰に気に掛けるようになり、その多くは他を伺って己無く、ただ機をみて動かんとの心を出だす。

出典・参考・引用
塚本哲三編「酔古堂劒掃・菜根譚」18/315
関連タグ
酔古堂剣掃
陸紹珩
古典
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語句解説

慳吝(けんりん)
欲深くものをしみをすること。やぶさかなるけちのこと。
鄙嗇(ひしょく)
いやしいこと。心いやしく物をしみすること。
懿行(いこう)
徳行。美しい立派なる行為。
足恭(すうきょう)
丁寧すぎること。うやうやしさの度が過ぎること。足は過ぎる意。
曲謹(きょくきん)
細かく気配りして謹むこと。
機心(きしん)
いつわりたくらむ心。機をみて動く心。
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