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陸紹珩
酔古堂剣掃-峭部[46]
山月江煙、鐵笛数声、便ち清賞を成す。
天風海濤、扁舟一葉、大ひに是れ奇観なり。
現代語訳・抄訳
山の上にかかった月、川辺にたちこめる靄、そして鉄笛の鳴り響く声、このような風景は楽しむに足る。
空高く吹きめぐる風、海にうねる波、そして漂う一艘の舟、そのような風景は偉観なり。
- 出典・参考・引用
- 塚本哲三編「酔古堂劒掃・菜根譚」67/315
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- 古典
語句解説
- 江煙(こうえん)
- 江のもや。川の水面にたちこめるもやのこと。
- 清賞(せいしょう)
- 賞玩すること。清らかな風景を楽しむ。美しさなどを愛でて楽しむ。
- 天風(てんぷう)
- 空をふきめぐる風。あまつかぜ。
- 海濤(かいとう)
- 海の大きな波。波のうねり。
- 扁舟(へんしゅう)
- 小舟のこと。
- 一葉(いちよう)
- 一枚の葉。また、形状が似ることから一艘の小舟。
- 奇観(きかん)
- めずらしくて素晴らしい眺め。優れた風景。
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