呉起
呉子-圖國[4]
呉子曰く、
凡そ国を
然れども戦って勝つは易く、守って勝つは難し。
故に曰く、天下の戦国、五たび勝つ者は禍なり、四たび勝つ者は
是を以て
現代語訳・抄訳
呉子が言った。
およそ国を
人に恥が有る時は、大に在っては戦うに足り、小に在っては守るに足る。
しかしながら戦って勝つは容易いことなるも、守って勝つのは難しい。
故にこのような言葉がある。
天下の戦国、五たび勝つ者は禍であり、四たび勝つ者は疲弊し、三たび勝つ者は覇であり、二たび勝つ者は王であり、一たび勝つ者は帝であると。
つまりは幾たびも戦をして勝ちを得て、それで天下を得る者は稀なのであって、逆に亡ぶことになる者の方が多いのである、と。
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備考・解説
制は枝葉を切り幹を治める意がある。
国を
通常は枝葉を剪定することから、切り崩して治める意で用いるが、軍を治めとあるのでこの場合の制は単に治める意と解した。
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