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熊沢蕃山

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孝経小解-庶人[2]

公儀を恐れて法度を守り、身、無病に手足、達者なるように養生する事、第一なり。
身を慎む事は、五等同じけれども、取り分け、庶人は力を以て親を養ふ者なれば、身の達者を本とす。
又た、庶人は、下に居て、人にかろしめらるれば、かたきにもあひやすし。
ことわざにも、よわきもの歩にとらるるといへり。
用を節することは、五等同じけれども、取り分け、庶人は、定まりたる禄なければ、よく心を用いざれば、用不足にて、父母の養いも乏しきゆえに、かくのたまへり。

出典・参考・引用
中江藤樹訳、熊沢蕃山(伯継)述「孝経」24-25/88
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