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孝経[士]

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原文

資於事父以事母。而愛同。資於事父以事君。而敬同。故母取其愛。而君取其敬。兼之者父也。故以孝事君則忠。以敬事長則順。忠順不失。以事其上。然後能保其爵録。而守其祭祀。蓋士之孝也。詩云。夙興夜寐。無忝爾所生。

書き下し文

父につかふるにりて以て母につかふ、而して愛同じ。
父につかふるにりて以て君につかふ、而して敬同じ。
故に母に其の愛を取り、而して君に其の敬を取る、之を兼ねる者は父なり。
故に孝を以て君につかふれば則ち忠、敬を以て長につかふれば則ち順。
忠順失はず、以て其の上につかふ、然る後に能く其の禄位を保ち、而して其の祭祀を守る、蓋し士の孝なり。
詩に云ふ、
つとに興きよわぬ、なんじの所生をはづかしむること無かれ、と。

現代語訳・抄訳

父につかえるの心を以て母につかえる、そこに生ずる愛は同じ。
父につかえるの心を以て君につかえる、そこに生ずる敬もまた同じ。
故に母にはその愛を取り、君にはその敬を取る。
そして愛敬を兼ねるは父である。
故に親につかえるの孝を以て君につかえれば忠であり、敬を以て年長につかえれば順となる。
忠順を失わずして上につかえるの道を全うす。
故によく禄位を保ち、その先祖の道を継いで失うこと無し。
これを士の孝という。
故に詩経の小宛篇にはこのように詠われている。
朝早く起きて夜更けに寝る、汝の先祖を恥かしむること無かれ、と。

出典・参考・引用
中江藤樹訳、熊沢蕃山(伯継)述「孝経」21-22/88
関連タグ
孝経
曾子
古典
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