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熊沢蕃山

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孝経小解-卿大夫[2]

言葉も、昔のは文字にも道理にもあたり、俗の時行はやりことば夷中いなかのかたことなど、ひろごりて、しらずしらずなりもてゆくものなり。
往来の書簡も、昔のは易簡いかんにて事達せり。
俗に従がひ往けば、無用の文言多く、文體ぶんだいいやしくなりゆく事あり。
言葉も文章も古法の禮義正しきを失はざるを法言と言ふなり。
古家こか遺俗いぞく流風りゅうふう、善政存するものありとは、卿大夫の世々にして古き家あるをことなり。
言葉、文章、衣服、道具等正しきを用ゆるは、士も同じ事なれども、士は入りかはる事あれば、他のあやまりにならひなどして、失ひやすし。
故に大臣の家のうごかざるを手本とするなり。

出典・参考・引用
中江藤樹訳、熊沢蕃山(伯継)述「孝経」19/88
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