1. 曾子 >
  2. 孝経 >
  3. 開宗明義
  4. 天子
  5. 諸侯
  6. 卿大夫
  7. 庶人
  8. 三才
  9. 孝治
  10. 聖治
  11. 父母生績
  12. 紀孝行
  13. 五刑

孝経[天子]

このエントリーをはてなブックマークに追加

原文

愛親者。不敢悪於人。敬親者。不敢慢於人。愛敬。盡於事親。而徳教加於百姓。刑於四海。蓋天子之孝也。甫刑云。一人有慶。兆民賴之。

書き下し文

子曰く、
親を愛する者は、敢へて人をにくまず。
親を敬する者は、敢へて人をあなどらず。
愛敬、親につかふるに尽きて、而して徳教、百姓に加はり、四海のりす、蓋し天子の孝なり。
甫刑ほけいに曰く、
一人よろこび有らば、兆民ちょうみん之をこうぶる、と。

現代語訳・抄訳

孔子が言った。
親を愛する者は、人をにくむことは無く、親を敬する者は、人を侮ることは無い。
愛敬を親につかえるに尽すの心を以て、全てに推し広げる、さすれば徳教は天下万民へと自然にして満ち溢れ、世々これを則として背くこと無し。
これを天子の孝という。
故に書経の呂刑にはこう述べられている。
一人よろこび有らば、天下万民これを幸むる、と。

出典・参考・引用
中江藤樹訳、熊沢蕃山(伯継)述「孝経」13-15/88
関連タグ
孝経
曾子
古典
<<  前のページ  |   ランダム   |  次のページ  >>

語句解説

四海(しかい)
世の中のこと。古代において世界は四方を海に囲まれていると考えていた。
兆民(ちょうみん)
万民。多くの民。
<<  前のページ  |   ランダム   |  次のページ  >>

関連リンク

孔子
中国の春秋時代の思想家。紀元前551-479年。それまでの原始儒教を体…
敬とは進歩向上の心であり、より高きもの、大いなるもの、偉大なるも…
孝とは父母を敬愛し子としての道を尽すこと。ただし、父母に順じるこ…
書経
四書五経のひとつ。「尚書」ともいう。歴史的事件の他、名君・賢臣が…


Page Top