熊沢蕃山
孝経小解-開宗明義[4]
民は衆多の称なり、位なき人なり。
多きをあげて少なきをかね、軽きをあげて重きをかぬ。
数かぎりなき庶人といへども、人は皆な先王と同心同徳なり。
故に至徳要道を用ひて、受用せずといふ事なし、況や士以上の位に有る人をや。
至徳要道の徳教、人倫に及んで和睦せずといふ事なき事、春、人間に至りて、
畢竟、貴賎ともに至徳要道の化をかふぶりて和睦するなり。
- 出典・参考・引用
- 中江藤樹訳、熊沢蕃山(伯継)述「孝経」7/88
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