天野信景
塩尻-巻之一[55]
教をなし事を行ふは必らず時あり必処あり必位あり。
みたりになしてなる事なく徒に労するのみ。
民を教るは先必これを治て衣食足り飢す寒からすして教をなす。
故に大学の序、是れを治てこれを教と宣ひしは孟子の意にして先王の道也。
現代語訳・抄訳
天野信景の随筆である「塩尻」の一節。
史記に曰く、
其の地に非ずして之を樹へるも生ぜず、其の意に非ずして之を教ふるも成らず云々。
という言葉を引用した後に述べている。
- 出典・参考・引用
- 天野信景著・室松岩雄校「塩尻上下巻」(上)15/422
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