司馬遷
史記-列傳[太史公自序][80]
末世、利を争ひ、
国を譲りて餓死し、天下之れを称す。
伯夷列伝を作す、第一。
現代語訳・抄訳
末世衆人皆な利を争い、ただ伯夷のみ義に赴く。
父の意を察して国を譲り、周を諌めて首陽山に餓死す。
天下その義烈を称す。
伯夷列伝を作す、第一。
- 出典・参考・引用
- 桂湖村等述「史記国字解」第8・263/277
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語句解説
- 伯夷(はくい)
- 伯夷。周初の人で孤竹君の長子。父の意を察して弟の叔斉と王位を譲り合う。後に文王を慕って周に行き、周の武王の殷討伐を諫め、聞き入れられずしてその治世を善しとせずに餓死。叔斉と共に清廉な人物の代表とされる。なお、舜の時代に礼を司った伯夷とは別人。
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