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安岡正篤を座右の書に

お勧め順序

個人的な安岡正篤氏の書籍を読む際のお勧めの順序です。
自分の読書傾向、能力に従って参考にしてください。
大まかに言えば安岡正篤氏晩年の作品から読むのがよいでしょう。
とくに講話集であれば、どれでも手軽に読めるはずです。
一番やってはいけないのが、青年期の作品を真っ先に読むこと。
最初の数ページで読む気がなくなる可能性が高いです。
私が最初に読むのを勧める本は、「運命を創る」と「活眼活学」。
これは私が最初に読んだ本で、私自身が強烈に安岡正篤氏の魅力に嵌ることができた本です。
どちらも講話集なので読みやすくお勧めです。
これを読んで安岡正篤氏の描くその考え方と自分が合うか試してみるのが良いかと思います。
共感できる部分があって更に読んでみようかと思えたら、他の講話集をいくつか読んでから少し難しめの本に移りましょう。
難しいといっても安岡正篤氏の考えは一貫して揺るがないので、慣れればさして苦なく、むしろちょっとした読み難さが面白くなると思います。
私の場合、「運命を創る」と「活眼活学」の次に読んだのが「経世瑣言」だったのですが、この時は読破するのが正直辛いという感じでした。
それが、安岡正篤氏の講話集をいくつか読みつつ、その中で紹介されている古典を逡巡し、半年程経ってから再び「経世瑣言」を読み直したところ、不思議なもので今度はとてもわかりやすい。
こんなにいいこと書いてあったのか、これ良いな、というのが次々と湧いてくる。
人間なんてそんなもんです。
身構えて、頑張って無理に読んでもあまり身に入らない。
道遠くして馴致すべし、自分にあったものから順にゆっくりと行くのがいいと思います。
ある程度読んだら本の中で紹介されている古典などにも目を向けるとよいでしょう。
古典には洗練された簡潔な文章で、かつ、人の真理が詰まっているものがたくさんあります。
個人的には書き下し文と語句の説明があるぐらいの書籍がよいと思います。
解説付きのもいくつか見ましたが、書き下し文をそのまま感じ取る方が心に染み入ります。
解説がある場合も自分の受け取り方との差異を考えながら確認程度に済ませばよいでしょう。
古典なんて所詮は人の言行録。
研究者でもない限り、正解・不正解はありません。
別に偉い先生方と捉え方が違ってもよいのです。
自分の感性が導くままに、一緒に成長していく書物です。
心に響く、自分なりの解答を掴みましょう。

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